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嵐山渓谷

埼玉屈指の景観地!嵐山渓谷

嵐山渓谷とは、埼玉県の景勝地の代表ともいえる場所です。
岩畳と槻川の清流、周辺の木々とのコントラストが美しく、立派な景観が楽しめます。

槻川は、外秩父山地の堂平山中にある自然林をから東秩父の山を抜け、小川町を経て嵐山町へと流れ込んでいます。
ここで岩場によって流路がセバあり、都幾皮と合流する二瀬の手前までが渓谷となっています。
大平山から伸びた細原と呼ばれる部分は流路が反転することで半島状の独特な地形ができています。

地名の由来

嵐山というのは「らんざん」と読みますが、その地名の由来は京都の嵐山にあります。
武蔵嵐山渓谷は、元々はその地形的な特徴が秩父の長瀞に似ているとして武蔵長瀞と呼ばれていた時期もあると言われています。

それが、現在の武蔵嵐山と呼ばれるようになったのは昭和3年のことです。
本田静六林学博士が、武蔵長瀞を訪れた際にその地名を名付けたとされています。
渓谷の再下流域に流れている槻川橋から渓谷とその周辺の赤松林の景観を眺め、その様子が京都の嵐山に似ているとして命名をしています。

この地名がのちに町名に採用されて嵐山町(らんざんまち)となりました。
このことを記念して渓谷の半島部分には「嵐山町名称発祥之地」という碑が建立されています。

当時の槻川橋は今よりもずっと低い位置で渡されていました。
その証拠として、現在の橋のすぐ下には、かつての橋げたの跡が残っています。
嵐山の名前の発祥地として訪れた際にはぜひ上流部を見渡して博士が感動した景観も楽しむことがオススメです。

渓谷の自然

渓谷の地形の大部分は結晶片岩という薄く剥がれやすい岩石です。
その中でも最もたくさん見られるのが緑泥石片岩(りょくでいせきへんがん)という青石とも呼ばれる緑がかった石です。

板状に剥離して平らな形になりやすいため、石碑や墓石に利用されています。

嵐山町周辺でも多く確認されており、渓谷の上流の小川町もこの緑泥石片岩が取れることで知られています。
そして、紅れん石片岩という赤みのある石も地表部に出ているところあります。
このように長瀞地域を中心として、この辺りでは地質学的に珍しい石が多くある地域としても有名です。

地質学的にも有名ですが、やはり植物も有名です。
自然豊かな場所であるためにたくさんの植物が自生しています。

槻川の槻というのは槻の意味で、まさに槻川の周辺に生えている樹木です。
また、紅葉の時期にはモミジやヤマザクラといった木々が色づき美しい景観を作り出します。
春にはワラビなどの山菜類も見られるので、自然観察のスポットとしても人気を集めています。
山菜が沢山取れる場所なので自給自足で生活したいという方にとって住みやすい場所となっています。