埼玉シニアの「彩の国いきがい大学」の概要
「彩の国いきがい大学」は、公益財団いきいき埼玉が県内に住む満60歳以上の人を対象に高齢者の大学として開校したもので、伊奈・東松山・春日部・熊谷・川越・鷲宮・蕨・入間にキャンパスがあります。
社会の様々な変化に対応できること、生きがいを高めるために社会参加すること、地域活動のリーダーに成長することを目的に開校された大学で、社会参加のきっかけと仲間をつくることが狙いです。
ただ地域の集いと違って埼玉シニアの大学ですから、入学式をはじめ講義やサークル活動、学園祭などがあって一般の大学生と同様にキャンパスライフが充実しています。
学習コースには、仲間づくりと社会参加のきっかけづくりを学ぶ一年制課程と、一般教養と専門分野を実践的に学習をする専攻課程があります。
2年制の専門課程もあったのですが、現在は雇用期間が長くなって入学年齢がアップしている現状が背景にあるため、短期間で集約して学ぶ方が適しているとの考えから廃止されました。
彩の国いきがい大学では、興味のある方を対象にお試し体験できる聴講制度や、講義の一部を公開する公開学習などを実施しています。
また、著名人を招いた特別講座も開講しています。
卒業後の活動と課題
10代の頃は勉強する気にならなかった方や、家庭の事情などで学べなかった方など、学校を卒業してから勉強がしたいと思われる方も少なくないようです。
そんなシニア学生たちが集う彩の国いきがい大学では、様々なことに囚われることなく新しい世界を切り開いています。
またカルチャースクールと異なりグループ単位で学ぶため結束も強まります。
昭和51年に開講して以来卒業生は何と3万3000人を超えていて、卒業生は自治会を母体とする校友会を組織して、様々な社会貢献活動の継続を行っています。
また卒業後にOB講師として活躍することも可能で、様々な活躍の場があります。
このようにシニアが益々元気になって行く一方で、地域にあまり還元できていないと言う課題もあります。
継続的に社会貢献活動を展開している卒業生もいるのですが、大学で学んだことが自己研鑚だけに留まってしまう方が多いのです。
ただ埼玉シニアが生き生きと輝くことは、そのまま地元埼玉の元気に繋がっていくことでしょう。
シニア学生の声
彩の国いきがい大学に学ぶシニア学生の声を紹介します。
68歳男性は、この年齢になってから再発見した好奇心やチャレンジ精神に自分自身が驚いていますし、友の温かさを再認識できたことが嬉しいです。
63歳女性は、地域の人だけでなく今まで知らなかった人間関係が築けたことがうれしいです。
61歳男性は、シェアハウスを運営しているのですが、入居している大学生に教えたら興味津々で、自慢できることだと再認識しました。